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2018年10月11日 (木)

●天皇への密使・第三章その2

現在、六巻目の「映画がなければ生きていけない2016-2018」出版準備中で「映画と夜と音楽と----」は休載し、冒険小説「天皇への密使」を連載中です。実在の人物が多く登場しますが、すべてフィクションです。

●天皇への密使・第三章その2

■1945年8月4日 13:00 東京・市ヶ谷
 堀端に沿う木陰に囲まれた小径で、京子はヘンリーと落ち合った。外堀の向こうの市ヶ谷台に、陸軍省や参謀本部が入っている建物が見えていた。京子は、もんぺに白い半袖のブラウス。背中の防災ずきんのひもを首にまわし、布で作った袋のひもをたすき掛けにしていた。こんなに明るすぎる陽の下で、ヘンリーと会うのは初めてだった。薄い茶色の瞳と栗色の髪が目立つ気がした。
「あなたが吉田邸を出てすぐに、白いシャツの男が跡を追った。もうひとりは、たぶん連絡のために別のところにいったのね。それから、私は言われた場所から、これを受け取ってきたわ」と、京子は小さく折り畳まれた紙片を差し出した。
「他に監視している人間は、いなかったか?」
「男たちがいなくなって、しばらく様子を見てたわ。他に目立った動きをしている人もいなかったので、吉田邸に入って車の下に貼られていたこれをとり、すぐに出たの。しばらくして、連絡を終えたのか、ひとり戻ってきて、また監視を始めた。それから、ここにくるまで、あちこち注意していたけど、大丈夫だったわ」
「わかった」
 そう言って、ヘンリーは紙片を開いた。殴り書きのような字で、「鈴木邸。すべて了解済み」とあった。鈴木貫太郎首相の屋敷に、親書とフィルムを届けろということだ。鈴木首相から天皇に直接手渡すことになる。ヘンリーが吉田と打ち合わせた最も確実なルートだ。そのルートが駄目なら次善のルートを考えていたが、鈴木が了解した。鈴木なら天皇とふたりきりで会える。そんなことを、今朝、ヘンリーから京子は聞いていた。
 京子はヘンリーとは別行動をとって東京に入り、教えられた吉田邸を見張っていた。ヘンリーが囮になることには反対したが、その他によい方策は考えられなかった。吉田茂と接触した後、兵士を殺してしまったことで、当初の計画は完全に狂ってしまった。追われる身になり、ヘンリーは死を覚悟しているように思えた。
 しかし、何とか一歩進めたのだ。次は、鈴木首相に親書とフィルムを届けることになる。だが、どうやって鈴木邸までたどりつくか。おそらく、鈴木邸も憲兵隊に監視されているだろう。それに、ヘンリーは自分が憲兵隊に対する囮になろうとするだろう。自分が敵を引きつけている間に----と考えているに違いない。
「瀬川さんと連絡がついたわ。ここから外堀沿いに少し戻って、神楽坂下で落ち合うことになった」
「時間は?」と、ヘンリーは紙片にマッチで火を点けながら言った。
「一時間後よ。お堀沿いに歩いて三十分もかからない。少し休んでおく?」
「また、歩くのか」と、ヘンリーはため息をついた。
 思わず弱音が出たのだろうか。傷の具合がひどく悪いのだろうか、と京子は心配した。
「歩くのはつらい? 傷が痛むの?」
「昨日一日休んだので、出血も止まっているし、ずいぶん楽になった」
 京子は、駅の方向を眺めた。
「すぐそこに駅があるわ」
「駅は危険だろう。憲兵たちが張り込んでいる可能性がある」
「でも、あなたの傷の具合が----」
「大丈夫だ」
 ヘンリーは平塚から警戒しながら東京に入り、吉田邸では監視の憲兵をおびき出し、あちこち歩いたり走ったりした。激しい動きは、鋭い痛みを呼びさましたに違いない。苦痛には慣れているのだろう。だが、弾丸は貫通しているとはいえ、本当なら何日も寝ていなければならないほどの傷だ。
「歩こう。時間があるなら、ゆっくり歩くさ」
 ヘンリーの強がりを見抜いて、京子は表情をくもらせた。
「駅にいってみましょう。陸軍省が近いから、陸軍の関係者がいっぱいいるかもしれないけど、駅の見えるところまでいって確認してみましょう。憲兵たちがいるなら、その様子も見ておきたいわ。私が先にいく。離れて、他人のふりをして尾いてきて。若い男女が並んでいると目立つから」
 京子はそう言ったが、ヘンリーは肩をすぼめて両の掌を開き、おどけた顔をした。並んで歩きたかったのだ、という意志表示なのだろうか。京子の胸がときめいた。その仕草に笑みを浮かべ、京子は歩き始めた。数分で市ヶ谷駅の近くに着く。やはり軍人が目立つ。それに、制服の憲兵がふたり、改札を通る人間を見張っている。それ以外にも、私服の憲兵らしき人間もいた。やはり、ヘンリーが手配されているのだ。
「何をする、貴様」と、突然、背後で大きな声がした。
 京子が振り返ると、汚穢の入った桶を両端に吊るし天秤棒を肩にした老人が、陸軍士官の前で棒立ちになっていた。あわてて桶を下ろし、天秤棒を横に置いて平身低頭する。しかし、陸軍士官の怒りはおさまらない。どうも、桶の蓋の上に乗せていた肥柄杓が落ちて転がり、たまたま後ろからきた陸軍士官の軍靴に当たったらしい。
「そんな不浄なものを、よくも大事な軍靴に」と、陸軍士官はさらに激高する。
 ふたりとも九段の坂を登ってきたようだ。陸軍士官は、おそらく市ヶ谷台の陸軍省にでもいくのだろう。みすぼらしい服装の老人は、四谷の貧民窟に向かうのだろうか。老人が、ぶつぶつと詫びの言葉を口にした。
「貴様、朝鮮か」と、老人の詫びる言葉で陸軍士官が気づいた。
「朝鮮人のくせに、帝国軍人の大事な軍靴を汚したのか」
 肥柄杓が転がってきたら、京子も避けるだろう。だが、靴に当たったとしても、それほどの怒りは理解できなかった。老人が朝鮮人だとわかり、自分に向かって故意に柄杓を落としたのではないかと疑ったのだろうか。陸軍士官の怒りはおさまらず、右の軍靴を差し出し「ふけ」と言った。老人は何も持っていないらしく、自分の汚れたシャツの裾で拭こうと身をかがめた。
「そんな、汚いものでふくな」と、陸軍士官は差し出した右足で老人の胸を蹴った。
 最初から、蹴るつもりでいたに違いない。その時、彼らの少し後ろで立ち止まって見ていたヘンリーが反射的に動いた。なぜ、と京子はとっさに思った。今、目立ったら憲兵たちに見つかるわ。だが、ヘンリーは老人に駆け寄り、仰向けに倒れた老人を助け起こした。じっと、陸軍士官を見上げる。その視線の強さが京子にもわかった。
「何だあ、貴様」と、陸軍士官が先ほどよりも大声を挙げた。
 その時、騒ぎを遠巻きにしている人たちにまぎれて立っていた京子の肩に誰かが強く当たり、京子はよろけて転んだ。転んだまま顔を上げると、ヘンリーの方へ走っていく憲兵の背中が見えた。やっぱり、気付かれたのだ。バラバラと数人の憲兵たちが、ヘンリーを取り囲む。ヘンリーは立ちすくんだ。老人が、あわてて後ずさる。陸軍士官も、何が起こったのかわからない様子だ。
「この男、憲兵隊が手配していた者です」と、ひとりの憲兵が陸軍士官に説明した。
「そうか----」と、陸軍士官は答え後ずさりした。
 ヘンリーは憲兵たちに拘束され、体を探られて背中に挟んでいた拳銃を取り上げられた。ヘンリーは、何もしなかった。何も言わない。両手を開いて少し上げ、抵抗はしないという態度を示している。ヘンリーは、京子の方に視線を向けない。その理由は、京子にもわかった。
 捕まってしまった以上、自分ひとりだけだと思わせたいのだ。それに、京子だけは守りたいと思っている。京子さえ守れば、任務は達成できるかもしれない。ヘンリーは、今、積極的に囮になろうとしていた。でも、なぜ、あの老人を救おうとしたのだろう。反射的に体が動いてしまったように見えた。とっさのことで、見過ごせなかったのだ。京子は驚いて立ち上がれない振りをして、じっとなりゆきを見つめた。
「連行しろ」と、京子の後ろから声がした。
 振り向くと、憲兵隊の士官らしい男が立っていた。あの男だった。忘れるはずがない。父の取り調べを担当し、留置所に横たわっていた父を物のように扱った男。父を廃人にした憲兵----。今は、中尉になっていた。背が高く、細面で、痩せている。頬がこけ、酷薄さが顔に現れていた。その横に、白いシャツの中年男が立っている。ヘンリーの跡を尾けていった男だった。中尉が京子の方へやってきた。
「悪かったね。重罪犯を逮捕するのに気をとられて、きみを突き飛ばしたのも気がつかなかったのだ。部下を許してほしい」
 中尉が差しのべてきた手をとり、京子は身を起こした。相手は、京子のことなど憶えてもいない。京子は無理矢理に笑みを浮かべ、礼を言った。
「では、気をつけて」と、中尉は気障な口調で京子に言って背を向けた。
 ヘンリーが両脇を憲兵にしっかりと確保され、車に連行されていく。中尉は、獲物を確保した喜びに浸っているように見えた。

■1945年8月4日 14:10 東京・九段
 ヘンリーは、机ひとつだけ置いてある取調室に放置されていた。ただし、両手は椅子の背の後ろで縛られている。連行され、持ち物を徹底的に調べられ、その後、椅子に座らされ、放置されたまま一時間以上は経つだろう。
 買い出しを装うために野菜を入れていたリュックは邪魔になるので、東京駅で近くにいた老婆に譲った。突然の贈りものに、老婆は何度も頭を下げた。捕まった時に身につけていたのは、防水仕様の鞄だけだ。拳銃は逮捕時に奪われ、ポケットにあったのは偽造した身分証明書などが入った財布だけである。憲兵たちは、取調室の椅子にヘンリーを座らせると鞄を取り上げ、ポケットの中を探った。
 鞄を開けた時、憲兵たちの指揮をしていた中尉は唖然とした表情になった。鞄が空だったからだ。ヘンリーが何も持っていないことを不審に思ったのは明らかだが、すぐには中尉は何も言わなかった。いっぱい食わされた己を、認めたくなかったのかもしれない。
「なぜ、防水になっている?」と、しばらくして中尉は言った。
「----」
「拳銃が海水に濡れるとまずいと思ったのか」
 中尉は、かまをかけている。だが、ヘンリーは何も答えなかった。尾行していた白いシャツの男が、返事をしないヘンリーを手荒く椅子の背で後ろ手に縛った後、離れ際に拳で脇腹をえぐった。ヘンリーが苦痛にうめき、男はニヤリと笑った。尾行をまいたことの腹いせだろう。
「あるいは、入っていたものを大崎で吉田茂に渡したからか」
 ヘンリーの表情を探るように、中尉が言った。ヘンリーは無視した。表情には何も出なかったはずだ。こいつらは、鞄に何が入っていたか知らないのだ。
「いいだろう。後で、ゆっくり聞かせてもらう」
 そう言って、二人は出ていった。そのまま放置されているのは、ヘンリーを不安にさせるためだと判断した。しかし、何も不安になることはない。このミッションを拒否しなかった時から覚悟は固めていた。もっとも、死ぬことと苦痛に耐えることは別だ。いざとなれば死ねばいいと思っていても、苦痛には耐えられないかもしれない。拷問に対する不安は、確かにあった。ヘンリーは、考えまいとした。
 なぜ、あの老人を放っておけなかったのだろう。あの陸軍士官が老人を蹴った瞬間、とっさに駆け寄ってしまった。陸軍士官が「朝鮮人のくせに」と言ったからだろうか。あの老人が朝鮮人であるとわかり、陸軍士官が侮蔑的な言い方をした時、ヘンリーの中の何かが弾けた。あそこで老人を助け起こすなど、自殺行為だった。トラブルを避けなけれはならない身が、自らトラブルに飛び込んだのだ。
 わかっていた。理由は、あの陸軍士官が朝鮮人の老人を見た目だった。あの目は、白人がジャップを見る目だった。いわれのない優越意識で、劣った動物を見るような目。同じ人間だとは思っていない。そう思った時、ヘンリーの体はとっさに蹴られた老人に向かって進んでいた。馬鹿なことだ。激情に駆られて、自分を抑えられなかった。あの時の兄もそうだったのだろうか、と兄の顔が浮かんだ。
 四歳離れた兄は、子供の頃からヘンリーを可愛がり、よく一緒に遊んでくれた。兄が十二歳の時、末っ子のフランクが生まれた。兄の下に十歳の姉、八歳のヘンリー、二歳の妹、生まれたばかりのフランクが揃い、子供の頃から兄は保護者のように振る舞った。
 その兄が収容所に入った頃から変わった。収容所内の若い不満分子と徒党を組み、アメリカ合衆国への激しい批判を始めた。兄の仲間たちもアメリカ生まれの二世ばかりで、日本を見たこともない者が多かったが、真珠湾以来、日本が破竹の勢いで勝利を重ねると、父母の祖国である日本に憧れた。
 彼らの国籍があるアメリカ合衆国は日系人を差別し、敵性外国人として排斥した。財産を奪い、砂漠の収容所に閉じ込めた。自由を剥奪し、自尊心を打ち砕いた。やがて、彼らは日の丸のハチマキをしてバンザイを叫び、ついに反乱を計画した。しかし、反乱というほどのものではなかった。ただのデモ行進だった。日の丸のハチマキをした若者たちが、待遇改善を叫んで収容所内を練り歩いただけだ。
 銃を持つ兵士たちがいる監視所の周辺を、威嚇するように徒党を組んで歩いたのである。しかし、兵士のひとりが「ジャップ」と叫んで彼らに唾を吐き、空に向かって威嚇射撃をした時から混乱が始まった。行進の先頭にいた兄は、自分の足元に吐きかけられた唾をじっと見つめた。兄の体に怒りが充ちてくるのが、見ていたヘンリーにはわかった。白人たちの偏見に充ちた視線に晒され、収容所の中の屈辱に耐えていた兄が爆発するのを予感した。
 兄は、突然、監視塔に登り、唾を吐きかけた兵士を引きずりおろした。その素早さに、兵士は逃げることもできなかった。しかし、すぐに十数人の監視兵が銃を構えて集まり、日系人たちは手を挙げるしかなかった。兄は引きずりおろした兵士に叩き伏せられ、粗末な独房に拘禁された。その後、忠誠登録が実施され、アメリカ合衆国への忠誠を拒否した兄は、刑務所にいくか、日本へ強制送還されるか、という選択を迫られた。兄は、日本への強制送還を選んだ。
 ヘンリーが最後に面会した時、「日本に送還されることになった」と兄は告げた。その時、ヘンリーはアメリカ合衆国に忠誠を誓い、軍隊に志願したことを兄に報告した。
「俺は、日本で軍隊に入るつもりだ」と、兄は言った。「この国に目にもの見せてやりたい。俺たちを差別し、財産を奪い、自由を奪ったこの国は思い知るべきだ。日本は、あんな小さな国なのに、この国と戦い、勝利をおさめている。凄いことだよ。尊敬する」
 あれから三年近くが過ぎた。兄は、何をしているのだろう。生きているのだろうか。兄に会えなかったこと、消息がわからなかったことだけが、今のヘンリーの心残りだった。
 その時、扉が開いて、あの中尉と制服に着替えた白シャツの男が入ってきた。中尉が机を挟んだ対面の椅子に腰を下ろした。もうひとりは、ヘンリーの背後に立った。威嚇し、威圧感を与えるつもりだ。その男は、ヘンリーの返事次第で、存分に暴力を振るうだろう。暴力を振るえるのを喜ぶように、ニタニタと笑っていた。
「身分証明、その他、よくできているが偽造だった」
 目の前の中尉はそう言うと、口を閉じた。沈黙が続く。尋問の技術に自信を持っているのだろう。
「カンノ・ヘイスケは、本名か?」
 ヘンリーは答えなかった。「答えろ」と言いながら、後ろの男が脇腹を拳でえぐった。うめき声を堪えられない。
「私は古沢中尉。彼は富田曹長。とりあえず、おまえは菅野兵介と呼ぶことにする。なあ、菅野兵介、昨日の朝、大磯の吉田邸の近くで兵士を射殺したな。おまえの持っていた九四式自動拳銃には、発射した痕跡があった」
 ヘンリーは、古沢中尉の目をじっと見返した。真後ろに富田曹長が立つのがわかった。再び衝撃がきた。耐えられない痛みが走る。体を折って、悶えた。今度は、拳ではなかった。富田は棍棒を手にしていた。
「曹長、せっかく出血が止まっているのだ。傷をいたぶるのは、それくらいにしておけ」
「わかりました」と、富田曹長のふてくされた声がした。
「その傷は銃創だ。昨日の朝、撃たれたものだな」
「俺は認めないよ。そちらがそう思っているのなら、聞く必要はあるまい」
「黙秘しても、ここでは無駄だ。誰もが口を割る。口を割る時には、誰もが後悔している。もっと早くしゃべっておけば、こんな目に遭わずにすんだとな。それでも、人間の自尊心は、痛みにどこまで耐えられるかを試してみたくなるのか、連行された人間は同じことを繰り返す。しかし、痛みに勝てた自尊心はない。私の前でな」
 そのことを誇るように、古沢中尉は言った。自分の前で屈服する人間を見るのが好きなのだ。そのことで、自分の力を確認する。自分が人々を支配することに歓びを感じる。唾棄すべき男だ。相手を痛めつけるのを純粋に歓んでいる、サディストの富田の方がましだ、とヘンリーは思った。もっとも、どちらもサノバビッチだが----。
 そんな言葉を思い浮かべたことで、ヘンリーは笑いたくなった。もし、彼がそんな言葉を母の前で口にしたら、しばらく食事をさせてくれないだろう。父は、あきらめたように首を振り、息子がとんでもない悪党になったと嘆くことだろう。
「何がおかしい!」
 バン、と大きな音がした。古沢中尉が机を叩いたのだ。ヘンリーは驚いて、うつむいていた顔を上げた。問いかける目になった。
「何だ、その目は!」と、古沢中尉が立ち上がった。
 相手が屈服しないことが、古沢の最も腹立たしいことなのだ。自分の力に怖れおののき、脅すだけで屈服する相手が古沢の自尊心を満足させる。
「富田曹長、この男を例の部屋へ連れていき、洗いざらいしゃべらせたまえ」と、古沢中尉が言った。
「了解であります」
 富田曹長の返事には、期待感と隠微な歓びがあふれていた。

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